ホンダが開発したDCT

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By : GRjap7uK | In : メーカーについて

ホンダのDCTとは?

DCTとは「デュアル・クラッチ・トランスミッション」の略で、ホンダが2010年に二輪車に対して初めて搭載した技術です。
その後も様々なモデルにDCTを搭載しており、その技術を高めています。
DCTとは、マニュアルトランスミッションの構造とパワー伝達の良さを維持しながらも、クラッチとシフトの操作を不要とする機能です。
つまり、シフトアップをする時に、ライダーはクラッチを握りシフトペダルを上げるという動作をしなくても良くなるのです。
DCTはいわばATと同じ操作の簡単さと実現しながらも、マニュアルトランスミッションの構造を持つ機能なのです。

具体的な変速方法としては、ハンドルグリップ付近にシフトアップスイッチとシフトダウンスイッチが設けられているので、変速したい時にそのスイッチを押すのみです。
自動車ではパドルシフトなどの名称で、ボタン操作のみでシフトチェンジができるようになっていましたが、それを二輪車に応用したものです。
ホンダのDCTでは自分でシフトチェンジができるMTモードと、自動的に変速をしてくれるATモードも設けており、走行シーンや状況に合わせて選べるのが特徴です。

同時に慣性センサーを搭載していて、コーナリングの際にかかる重力などを検知して、シフトのタイミングを最適に調整する技術も設けられています。
こうして、より便利で快適な走行が実現されているわけです。

DCTの仕組みとそのメリットとは?

DCTは「デュアル」という名称にもあるように、ギアを2層に分類してシャフトにつなげる仕組みが取られています。
1速と3速、そして5速のギアで一つのグループとし、もう一つのグループに2速、4速、6速を配置して別々にクラッチをつなぐことができます。
マニュアルトランスミッションでは、シフトペダルを踏むことによってシフトスピンドルが回転します。
そして、ドラムとフォークを通してギアが滑っていきます。

しかし、これらの構造をシフトモーターに置き換えたのがDCTです。
機械的にパーツを動かすのではなく、モーターで自動的に動作させますので、スイッチ一つでチェンジできるわけです。

この仕組みにより、ライダーはペダルを踏む作業をしなくて済みます。
そもそも、フットペダルを必要としません。
そのため、アクセルとブレーキワークのみに集中できるというメリットが生まれま
す。
また、クラッチのつなぎ方のミスによって大きな変速ショックが生じたり、パワーロスなどが生じなくなりますので、スムーズで快適な走りができるという良さもあります。
マニュアルのバイクに慣れていない人や、初心者ライダーでも気軽に本格的なバイクを経験できることも、DCTが生み出す大きなメリットとなります。