さまざまな路面に対応するヤマハのLMWテクノロジー

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Posted on : 20-10-2022 | By : GRjap7uK | In : メーカーについて

ヤマハが開発したLMWテクノロジーとは?

LMWテクノロジーとは、ヤマハのトリシティ125に搭載されている技術です。
これは、「パラレログラムリンク」という技術と「片持ちテレスコピックサスペンション」の二つを融合させて、一つのバイクに収めるという高度なものです。

「パラレログラムリンク」とは、トリシティ125の大きな特徴である前輪2輪の動きをボディーと同調させて、2つのホイールの高さなどを調整させる機能です。
コーナー中には、ボディーが傾きますので、当然フロントに2輪あると外側が浮いてしまうことになります。
しかし、それでは重量バランスが悪くなりますし、片方のタイヤに大きな負荷が一気にかかります。

そこで、内側のホイールはボディーの中に埋め込まれるような動きをして、逆に外側のホイールは地面に出てくる動きをします。
こうして、常に2輪が接地し続けることができるわけです。

「片持ちテレスコピックサスペンション」は、フロント2輪それぞれの独立した形でのサスペンションを搭載する構造となっています。
タンデム・倒立式のサスペンションとなっていて、地面から来るショックをスムーズに吸収してソフトなフィーリングを与えてくれます。
また、2輪にすることで生じ得る路面状況の把握の難しさを解消して、ハンドリングを自然に行えるようにします。

LMWテクノロジーの仕組みとメリットとは?

LMWテクノロジーの仕組みは、それぞれのホイールが独立した構造となっているところがポイントです。
ターン中にかかる負荷を均等に分散できるように、内側のホイールはサスペンションが縮まり、外側はそのままの状態をキープもしくは伸びあがります。
また、ボディーの動きに合わせて、車輪が傾斜してきます。
それだけタイヤが接地する時間と面積を大きくすることができるのです。

こうした仕組みを採っているため、グリップ性能が常に高い状態で維持されるというメリットを生み出します。
コーナリング時はもちろんのこと、濡れた鉄の部分を走ったり、砂が乗っている道路などでもスリップしづらくなります。
片方のタイヤがグリップしなくなっても、もう一方がグリップできるからです。

また、ブレーキ性能が高まるという利点もあります。
両輪でブレーキ時の摩擦抵抗を作ってくれますので、より短い距離で止まれます。
急停車時にもロックしづらく安全で、バイク特有の危険であるフロントタイヤへのブレーキのかけ過ぎによるスリップや、車体の浮きといったことも起こりにくくなります。

走りの快適さを生み出すのもLMWテクノロジーのメリットです。
段差を通っても片方のタイヤのみが乗りあがり、その後別のタイヤが乗る形になるため、一気に衝撃が来ることなくスムーズに感じられます。